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神様からのごほうび [つぶやき]

70歳代の患者さんがお亡くなりになりました。知的障害があって、独身で身寄りのない患者さんでした。
小さいころから苦労してきた方で、知的障害もあったために働くのも難しかったことは想像がつきます。それでも自分にできる限りのことをして一生懸命に生きてきた人でした。周りの人に迷惑をかけないようにと生きてきた人です。人に嫌われないように気を使い、いつも笑顔でいた人です。いつも周りの人に感謝しながら、ありがとう、ありがとうと言いながら生きてきた人でした。

面倒を見てくれていた、おそらく近年まで同居されていたお兄さんが亡くなり、義姉とは行ききがほとんどなく、施設に入所されていたのですが、その施設のヘルパーさんがすごく親身になってくださって、ヘルパーさんだけでなく施設のスタッフの皆さんが面会に来られるし、本当に容体が悪い時には泊まり込んで付き添ってくださっていたんです。
わたしもこれまで結構長い間看護師として病院で働いてきましたが、そんなことは初めてでした。

家族もなくたった一人で最期を迎えようとしている患者さんのために、付き添ってくださったり涙を流してくれるヘルパーさんがいる。たまたまその施設に働いていたスタッフの方と、たまたまその施設に入所することになった患者さん。本当にたまたま出会った二人だったのに、心の交流があって、最期の時を迎えるそのときにもきっとさびしくないようにと、それは正直に一生懸命に生きてきた患者さんへの神様からのごほうびだったのかもしれません。
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